薩其瑪(サッジームウ)は駄菓子中の一種類ですが、点心とも取られています。見た目は硬そうだけれど、実際はすごく柔らかくて甘さも抑えている。
薩其瑪(サッジームウ)は、元々満州民族のお菓子です。読み方も満州弁の発音です。北京話(標準語)で訳したら、「金絲羔(チンスゥコウ)」と言います。でもたくさんの人が薩其瑪(サッジームウ)という名前で慣れているから、ずっとそのまま読んでいます。
名前の由来には、とても興味深いストーリがあります。
清の時代、満族出身の薩氏(サッシィ)将軍がいました。その人は狩猟するのが大好きで、帰って来ると必ず点心を食べていました。ですが毎回同じ物を出すのはだめでした。
ある日、薩氏将軍が出かける前に料理人を呼び、
「私が帰ってきたら新しい点心を作ってくれ。出来なかったらコロしますよ。」
薩氏将軍が狩猟に出かけ、料理人は点心を作り始めました。ですがとても緊張してしまい、点心を揚げる時ボロボロにしてしまった。
あっという間に薩氏将軍が狩猟から帰ってきてしまい、どうしても点心を出さないといけなくなりました。料理人は仕方がなくそのままボロボロの点心を出すことになりました。
ですがこのボロボロの点心を薩氏将軍が大絶賛!この点心は何の名前かと将軍から聞かれ、料理人は「殺騎馬(サッジームウ)」と答えた。意味は心の中で、薩氏将軍をやっつけたいの気持ち。
だけど、薩氏将軍は「殺騎馬(サッジームウ)」を「薩騎馬(サッジームウ)」と聞き間違え、薩氏将軍は馬を乗るが好きという意味だと思い、これはとても良い名前と思われたのでした。
それから、ずっと今までこのまま残ってきました。いまの薩其瑪(サッジームウ)は、昔より材料がたくさんで、蜂蜜・玉子・オリーブオイルなども加わり、当時より美味しくお菓子となりました。
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